労務問題

企業が気を付けるポイント、解決方法

労務問題で企業が気をつけるポイントは、従業員の労働意欲を下げさせないことです。あまり強引に問題の幕引きを図ろうとすれば、従業員の労働意欲が下がるばかりか、離職率の上昇、悪評による休職率の低下などを招き、生産性を落としかねません。

交渉を専門性の高い弁護士に任せ、客観的な立場からサポートしてもらうことも有効な解決方法のひとつです。

労働管理の留意点

従業員を受け入れるにあたっての体制整備に関するチェックポイント

労働基準法上、常時10人以上の労働者を使用する使用者は、就業規則を作成して、労働基準監督署に届け出る義務があります(労働基準法89条)。

ベンチャーキャピタル(以下、「VC」といいます)などから投資を受ける際にこの点が未対応であるとの指摘を受けてあわてて準備をするベンチャーも多いため、事前にしっかりと準備を進めておく必要があります。

具体的には、以下のような流れで就業規則お作成・届出等の手続を進めていくことになります。

  1. 就業規則を作成する
  2. 従業員代表の意見を聴く
  3. 労働基準監督署に届け出る
  4. 従業員に周知する

なお、就業規則を一度作成したのちに変更することも、もちろん不可能ではありませんが、従業員に不利益な内容に変更しようとする場合には原則として従業員の同意を得ることが必要となります。

(労働契約法9条参照)。そのため、最初に就業規則を作成する際には、社労士や弁護士等にも相談するなどして、必要以上に従業員に有利な内容となっていないか等を確認したほうが安全です。

※参考文献:ベンチャー企業の法務

弁護士に依頼するメリット

労務問題を弁護士に依頼するメリットとして、「法的アドバイスを受けられる」「労働裁判・審判となってもそのまま弁護士が問題解決にあたれる」という2点があげられます。

会社側の主張・正当性を証明するには、多角的な視点からの資料収集や煩雑な書類作成、労働者側との交渉など、正規業務以外に相当な労力が求められます。

しかも、労働問題は近年、法整備も進んでますます複雑化。専門性を持たない人物が判断することは、相応のリスクがともなうのです。弁護士に依頼することで、こうした大きな負担なリスクを軽減することが可能となります。証拠集めや書類作成、労働者側との交渉などを法的見地からアドバイスしてくれるため、スムースに、かつ会社側に有利な条件のもと、労務問題を解決することができます。

万一、交渉が決裂し、裁判や労働審判となっても、弁護士がそのまま対応。ラブルの実情を理解しているので、速やかに法廷での審理を進めることが可能です。

弁護士側の対応内容

弁護士は、労働災害、パワハラ・セクハラ、内部告発、コンプライアンス違反をはじめとした、労働条件諸問題・労働契約諸問題の解決をサポートしてくれます。

労務問題にあたっては弁護士のとる対応は、まず戦略を立てることからはじめます。どのような材料をもって、どのように交渉し、いつまでに解決を目指すのか。会社側の強みや労働者側の弱みを客観的に分析し、必要な証拠を集め、書類を作成していきます。そのうえで、法的な根拠を提示しながら交渉し、労働者側と折り合いをつけていくのです。

もし労働審判まで発展してしまったら、審判には弁護士が会社側の代理人として出頭。ここでも戦略を立て、それにしたがって主張の正当性を確保し、有利に審判・訴訟を進めていくことになります。

対応費用

弁護士・法律事務所に労務問題を依頼するときに発生する費用は、一般的には相談料、着手金、弁護士報酬により決まります。これに必要に応じて実費がかかることがありますが、概ね、この3つが費用の柱です。

しかし、完全成功報酬制を採用している弁護士は着手金が必要ないなどのケースもありますので、あらかじめ確認しておきましょう。

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