M&A

企業が気を付けるポイント、解決方法

企業がM&Aで気をつけるべきポイントは、買い手・売り手の対立による訴訟や、契約書などの必要書類の不備、経営統合後の違法性の有無などです。

ただし、これらの注意点は弁護士に依頼することで多くは解決することができます。

M&Aの方法を選ぶ場合の留意点

留意点1:誰に対してどのような対価支払われるのか

株主がすぐに現金を受け取りたい場合には、直接現金が交付されるようなスキームを選択する必要があります。

留意点2:債権者保護手続の要否

債権者保護手続が必要な場合、1ヵ月以上の債権者に対する催告期間と、当該催告のための官報公告の手続期間(1週間から3週間程度)が必要になり、債権者保護手続のためにおおむね2カ月程度が必要となってしまうことから、売却側としては、対価の交付を受けるまでに時間を要する可能性があります。

留意点3:取引実行の確実性

反対株主による株式買取請求権や新株予約権者による新株予約権買取請求権を行使される可能性があるか、債権者保護手続において債権者が異議を述べる可能性があるか、従業員が反対する可能性があるか、許認可の承継又は再取得が必要になる等M&A実行に支障となる事実はあるか、等を考慮する必要があります。

留意点4:手続の煩雑さ

合併等の場合に必要な会社法上の手続を履行する時間的余裕があるか、事業譲渡をする場合に契約の相手方や従業員から契約関係を譲渡することに同意がとれるのか、許認可の再取得が必要か等、M&Aを実現するために煩雑な手続を履行することができるのか否かを考慮する必要があります。

参考文献:ベンチャー企業の法務

弁護士に依頼するメリット

弁護士にM&Aを任せるメリットとしては、「法律的知見からの支援」「交渉のプロフェッショナルが味方になる」「弁護士独自のネットワークを活用可能」の3点をあげることができるでしょう。とくに、法律的知見からの支援は大きなアドバンテージ。

M&Aは証券取引所などの公的機関を通さずとも、会社同士で内々に完了させてしまうことができます。それでも法的な規制はうけるため、万一、法に抵触する事項があれば契約そのものが没交渉になるリスクも。そうしたリスクを避けるためにも、法律の専門家である弁護士のサポートはメリットとなるわけです。

同様の観点から、裁判や調停などで交渉力に長けた交渉のプロフェッショナルである弁護士はこれ以上ない味方であるといえます。また、弁護士にはM&Aに強い弁護士や会計士のネットワークをもっており、これらの専門家と連携することでより強固な布陣でM&Aを成功させることができるでしょう。

弁護士側の対応内容

弁護士のM&Aの代表的な対応としては、法務デューデリジェンスと契約書作成の2つをあげることができます。M&A対象である企業をはじめ自社の事業などを法律敵見地から監査して、法的リスクをブラッシュアップするのが、法務デューデリジェンス。

M&Aの内容や経営統合の違法性の有無などをチェックするために必要な作業です。契約書作成は、M&Aには特定の書式で複数の重要書類作成の義務があり、どこかひとつ欠けていると無効になる場合も。

そのため、法律で定められた内容できちんと作成されているかを弁護士が入念にチェックするのです。いずれにしても、M&Aを弁護士に依頼するなら顧問弁護士をつけることをおすすめします。

顧問弁護士であれば、M&A以外の困りごとにも対応することができます。たとえば、事業継承や顧客トラブル、労務管理など、社内外で起こりうるリスクに対し外部弁護士よりも素早く対処できるため、火種を大きくすることなく、事態を鎮静化できるでしょう。

対応費用

弁護士にM&Aの対応を任せた場合に必要となる費用は、相談料、M&A仲介や支援における成功報酬・着手金、顧問料・部分的委託費用などです。相談料は30分いくらと決まっている場合もあれば、無料の事務所も。

M&Aだけ法律顧問をする場合は月額報酬制だったり、法務デューデリジェンスのみ依頼する場合は実費+弁護士報酬であったりするケースもあります。

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